農楽母さんは盛岡に来ていたので、8月5日(金)の夜には仙台まで足をのばし、小出裕章さんの仙台講演会に参加してきました。

タイトルは「3.11から始まったこと」です。

仙台は、20年以上前に予備校生活で一年間暮らしたことのある懐かしい街でもあります。

さて小出さんですが、「原発のウソ」が発刊されてからさらにお忙しくなってしまいお体が心配だったのですが、とてもお元気そうで安心しました。精神的に強い方はお体もやはりタフなのですね!

2部屋に分けられた会場は、定員一杯になっていたのではないでしょうか。

お話の冒頭で小出さんは、

「福島原発の事故が起きてしまって今日の集会があるわけで、こんなに大勢の皆さんにお集まり頂いたことはありがたいとは思うけれども、大変無念です。」

「2度とこんな悲劇が起きないようにしたいと思いますので、何とか皆さんのお知恵を借りながらそういう世界を作って行きたいと思っています。」

と、お話しをされました。

会場には、「チラシを見て自分の意思で参加しました」という女子高校生がいました。

農楽母さんは、そのことにこれからの日本の希望を感じとても嬉しくなりました。

つい、「あなたのような方がいてくれてとても嬉しいです!素晴らしいです!北海道から沖縄まで、全国の高校生に呼び掛けるような、そういう活動をしてみてください!」

と、声をかけてしまいました。。変なおばさんだと思われたかもしれませんね。。(苦笑)

また会場には、「原発国民投票」の呼びかけをされているジャーナリストの今井一さんもいらっしゃいました。

農楽母さんは信州の僻地の農村でテレビの無い暮らしているためでしょうか、「世論の77パーセントが脱原発」との話を聞いてもなかなか実感として伝わってこず、日本人は国民投票で脱原発を選んだイタリアのように本当にそこまで賢いのだろうか、と不安を覚えることがあります。

この土地のように高齢化の進んだ農村、あるいは保守的でメダカ的な長野市では、インターネットを使って情報を能動的に取りに行き、自らの頭で考え判断出来るような人はまだまだ非常に少ないからです。

もちろん、国民投票をすることになれば今以上の情報と議論が多くの方の目にさらされるようになり、そこからが本当のスタート地点なのでしょう。

今井さんは「今はまだ賢くないのだとしたら、賢くしていきましょうよ!」と話して下さいました。

確かに事故以前、そしてほんの3ヵ月前とも様相が違うとは思います。

小出さんのように、表に出て原子力に異を唱える発言をする人も増えてきました。

日本でも早く脱原発を選択し、次は世界に向けて原子力(エネルギーも軍需も)からの撤退をアピールできるような国になることが出来れば、誇らしいのですが・・・。

すでに世界中にある原子力関連施設もそうですが、まだまだこれから建設が予定されている原子力施設をどう止められるのか、とても大きな課題が山積みですね。

ケニアで日本人獣医師として野生動物保護とマサイ族の家畜の診療、スラムの子供たちの支援活動をされている神戸俊平先生からのお便りには、「ケニア政府2030年度計画白書には、原発計画が盛り込まれています。4月にはIAEA事務局長がナイロビ国連会議に参加されましたが、開発途上国にも原発誘致に来られたのかと憂慮しているところです。」と書かれてありました・・・・。

本当に日本だけの問題ではないのです。

小さく青く輝く美しい星、地球全体の問題なのです。

皆さんは、「ワンプのほし」(ビル・ピート作・絵/佼成出版社)という絵本をご存知ですか?

農楽母さんは小学校4年の時に母からこの本を薦められて読み、衝撃を受けました。

そして自分が母となり、この本を子どもたちに読み聞かせました。

幼い頃の農楽息子と農楽娘はワンワン泣きながら読んでいました。

もう絶版となってしまった絵本ですが、古本で購入できますのでぜひお手に取ってお読みください。。

人類は、原子力を扱えるだけの技術も精神性もまだ有してはいません。

私たちは、「いのち」よりも経済が優先される社会から、「いのち」が経済よりも尊重される社会へ変えていかなければなりません。。

最後に再び小出さんの言葉です。

「どんな時代にも困難はあった。時には立ちすくみながらも、乗り越える方策を考えて行かなければならない。」

小出さん、ありがとうございました・・。

11月6日の上田での講演会もどうぞよろしくお願いします!

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