昨日12月10日、長野市生涯学習センターにて、「福島第一原発事故、全村避難、そして今ー」と題する福島県飯館村の酪農家長谷川健一さんの講演会が行われました。
主催は、「たあくらたあ」編集部、オフィスエムです。
長谷川さんは、事故以降、全国を講演行脚されていますが、ドイツにも招かれてお話をされたそうです。
「今、福島県で想像を絶することが起きています。テレビや新聞などの報道が伝えないことを私の口から私の声で話したい」と語ります。
会場には、南信地方や遠くは新潟県からも参加者が駆けつけ、100人以上の人が集まりました。
米農家や野菜農家と同じく酪農家も、その土地から切り離されて仕事も生活も営むことが出来ません。
牛たちは家族の一員です。
牛が乳腺炎にならないようにお乳を搾り続けなければならないが、出荷出来ないということで、絞ったお乳をタンクに入れ、ジャブジャブと捨てなければならない悔しさ、惨めさ。
年老いた牛を屠畜に出す決断をした時の辛さ、、、写真は、牛が連れて行かれる時に、母ちゃんが鳴きながらトラックにすがりがりついている姿です。
今飯館村では、国から派遣されてくる「大丈夫です」を繰り返す専門家の講演会が頻繁に開かれているそうです。
これは、支援のお米を届けに行ったときに「野菜カフェ」の店長さんがおっしゃっていたことと同じです。
放射線の被害は、ガンになって死亡する、ということだけではありません。
怖いのは、生まれてくる次の世代の子友達が障害を持つリスクが高くなること、です。
また、出生数が減ることもデータで示されているそうです。
いきなりガンにならなくでも、原発事故以降に体の不調を訴える人の数はとても増えているそうです。
鼻血が出やすい、喉が痛い、目がものもらいのようになる、胃腸の調子が変、、、いずれも粘膜に関係するちょっとした不調です。
爪がはがれるという症状の子供も増えていると聞きます。
こうした、ちょっとした不調を「気のせい」として見過ごさず、今の段階からきちんとしたデータを収集しようという『自覚症状調査』を、「たあくらたあ編集委員会」で進めて行くことになりました。
長谷川さんの講演会の次に、環境問題の専門家関口鉄夫さんがその説明をされました。
東京でも千葉でも横浜でも埼玉でも、お子さんたちの様子に異変を感じているお母さんたちが表れています。
アンケートによる、この「自覚症状調査」にご協力をしていただける方がいましたら、お気軽にお問い合わせください。
詳細をお知らせいたします。
メール:norari@grn.janis.or.jp (遠藤まで)