11月6日、7日の2日間に開催されました、「大地の再生ワークショップ」、無事終了いたしました!

講師にお招きしましたのは、大地の再生士の資格を持つ、(有)アートランド社長の赤尾和治さんです。

赤尾さんから届きました「大地の再生」の活動への思いは、以下の通りです。

「大地の再生造園技師・矢野智徳(やのとものり)が長年にわたる観察と実践の繰り返しを経て見出した、環境再生の手法を学び、傷んだ自然の環境再生施工と、この手法の研究・普及啓発をテーマに活動しています。

私たち人間は、利便性の高い暮らしを求めて、森を支える自然地形を壊し、生き物のよりどころであった大地を痛めてきました。人工的に地形を変えることは、水脈と土中の空気の流れを変え、植物層を変え、やがては周囲の気候さえ変えてしまいます。特に水脈は、大地の要であり、分断されてしまうと、様々な環境破壊を起こします。そこで私たちは、依頼のあった土地に赴いて、分断された水脈、地脈をつなぎ直し、その土地の自然と人間の共存を目指す環境再生施工を行っています。

 一見、自然豊かな日本ですが、地下では土壌の腐敗が進んでいます。現代土木は、山から川、海につながっていた水脈を遮断し、さらに水と空気の流れを停滞させて、自然環境の悪化を招いています。この現実を一人でも多くの方に知っていただき、次世代に、回復した自然をつないでゆくために、大地の呼吸をよみがえらせる方法をお伝えしたいと思っています。」

農楽里ファームは、中山間地の棚田の傾斜地に位置していますので、水はけや風通しの良い土地作り、植物や作物たちがより生き生きとできる環境整備に、とても関心がありました!

そこで、この2日間のワークショップの開催となったのです。

まずは、母屋玄関前の斜面から流れてくる水をどう逃がすか。斜面変換線に沿って溝を掘り、炭を敷き、その上に、節をたたいて壊した竹を寝かせ、最後に笹の葉を敷いていきました。

溝の起点と終点、そして溝のところどころには、点穴と呼ばれる少し深めの穴を掘り、炭を入れ、節を叩いて壊した竹を縦に立て、最後に笹もさします。

裏の竹やぶでは、竹を伐採して、竹を運び出せるくらいの空間を開けました。この空間を開けることで、風通しと日当たりが良くなり、竹も暴れなくなるそうです。

母屋と土蔵の間の湿り気の多いところにも溝を掘り、ウッドデッキの斜面の上には、点穴をあけていきました。

ウッドデッキ下の斜面変換線には長い溝を掘り、その溝に対して縦方向に、緩やかな蛇行をさせながら斜面を下る溝も掘り、水と空気の流れを作りました。

樹齢百年以上の杏の樹の周りには、大きな点穴を作りました。

杏や百年栗の傍に置いてある大きな石は、バールで持ち上げて炭を播き、木の小枝などを差し込み、石の圧を分散させました。

こちらは、「風の草刈り」と呼ばれる草刈りの技法を解説される赤尾さんです。

風の草刈りとは、風が吹いて揺れる草の、その曲がるあたりを狙って鎌を入れていく技法のことです。

春のまだ草丈が低い時に、この草刈りをしておくと、草の背丈が低いままで保たれるのだそう。

風の通る道を作りながら、ところどころに小さな島を作るように、この風の草刈りをしていくと良いとのこと。

これは来春に、ぜひ実践したいです!

この2日間、スタッフ合わせて延べ30人以上が一緒に汗を流しました!

皆さん一生懸命に身体と手を動かして、黙々と作業をしてくださったのですが、誰よりも一番つるはしを振るって率先して動いていたのは、講師の赤尾さんでした!そのパワーにはびっくり!

きっと、「地球上の大地を再生する」という使命のようなもので動かれているからパワーがあふれるのだろうな、、と感じました。。

このワークショップは、来春にも経過観察も兼ねて開催しようと考えております。

ご関心あります方は、ぜひご参加されてくださいね!

また、カフェにお越しの際などに、ご興味あります方には見学もして頂けますので、お気軽にお問い合わせくださいね!

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